手紙や、ビジネス文を書くときに使う時候の挨拶。
その一つに、「白露の候」があります。
どんな時期に使うのでしょうか?
どういう意味なのでしょうか?
分からない方も、いらっしゃるかもしれません。
よくわからないまま、使っていると、恥ずかしい思いをすることもあるのではないでしょうか。
時候の挨拶は、最適な時期があって、時期をずらすと、お相手に、良い印象を持ってもらえないと思います。
そこで、今回は、「白露の候」の読み方や意味、使える時期や挨拶文の具体的な例文などについて、ご紹介したいと思います。
白露の候の読み方と意味は?
「白露の候」は、漢語調の表現ですので、漢字の部分を全てお読みにして、(はくろのこう)と読みます。
間違って、(しらつゆのこう)と読まないようにしましょう。
白露とは、いわゆる旧暦の二十四節気の一つです。
白露そのものは、大気が冷えて、その種などに、露が宿って白く見えることという意味があります。
候は、天候や気候、自然現象などを表す言葉です。
「〜でございます」の古文調の言い方の候は、時候の挨拶で使う候とは、意味が異なりますので、注意が必要です。
「◯◯の候」とは、「◯◯の季節になりましたが‥」という意味合いが込められています。
ですので、「白露の候」は、大気が冷え込んで、野の草に露が宿る季節となりましたが‥」という意味になります。
白露の候の使える時期は?
「白露の候」の使える時期は、具体的には、いつ頃なのでしょうか?
大気が冷え込んで、露が宿る季節って、冬が間近に迫った晩秋?とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は、違います。
白露は、二十四節気の一つで、毎年、微妙なズレはありますが、日付が決まっています。
白露は、2020年は、9月7日を指します。
「白露の候」は、白露〜秋分までの間で使うのが最適です。
秋分は、2020年は、9月22日です。
ですので、「白露の候」は、9月7日頃から、9月22日頃までに使うのが最適ということになります。
1か月弱と結構使える時期が短いですね。
白露の候を使った例文
ここでは、「白露の候」を使った例文をビジネス、公的な手紙、上司や恩師への手紙、友人、知人への手紙の3つのシーンに分けて、例文をご紹介します。
ビジネス・公的な手紙
〔書き出し〕
拝啓 白露の候、貴社におかれましては、その後、一段とご発展のことと、ご拝察いたします。
拝啓 白露の候、貴社の皆様におかれましては、益々ご清祥のことと、お慶び申し上げます。
〔結び〕
季節の変わり目ですので、体調には、ご留意くださいませ。敬具
徐々に冷え込んでまいりますので、どうぞ、ご健勝にお過ごしくださいませ。敬具
上司・恩師に送る手紙
〔書き出し]
拝啓 白露の候、◯◯様におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。
拝啓 白露の候、◯◯様、その後、お変わりなく、お過ごしのことと存じます。
〔結び〕
白露の折、くれぐれも、ご自愛ください。敬具
吹く風も心地よい季節、ますますのご活躍をお祈りいたしております。かしこ
友人・知人に送る手紙
〔書き出し〕
白露の候、爽やかな秋の季節となりましたが、お元気でお過ごしですか?
白露の候、日増しに秋も深まる今日この頃、いかがお過ごしですか?
〔結び〕
時節柄、ご自愛くださいね。
朝夕は冷え込むことがございますので、お体、おいといください。
さいごに
「白露の候」は、秋に使える時候の挨拶です。
「白露の候」の読み方は、漢字の部分を全てお読みして、(はくろのこう)と読みます。
白露は、大気が冷え込んで、野の草などに、露が宿って見えることという意味があります。
候は、天候や季節を表す言葉で、いわゆるそうろうとは、意味が異なりますので、注意が必要です。
「◯◯の候」とは、「◯◯の季節になりましたが」という意味合いになります。
ですので、「白露の候」は、「大気が冷え込んで、野の草などに、露が宿る季節になりましたが‥」という意味になります。
白露の候は、いわゆる二十四節気の白露(9月7日頃)から、秋分(9月22日ごろ)まで、使うのが最適なのです。
1か月弱で、使える期間は、意外と短いので、時期をずらさないように、気をつけましょう。
ということで、あなたも、この秋、「白露の候」を使って、親しい方や、友人に、心のこもった手紙を書いてみてはいかがでしょうか?
きっと喜ばれると思いますよ。
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