手紙や、ビジネス文を書くときに使う時候の挨拶。
その一つに、「初雪の候」があります。
初雪という漢字のニュアンスから、なんとなく、冬に使う時候の挨拶かなと思っている方も、多いのかもしれませんね。
時候の挨拶は、使う時期を間違えると、お相手に、失礼になることもあります。
ですので、使える時期を正しく知っている必要がありそうです。
ということで、今回は、「初雪の候」の読み方と意味、使える時期や、ビジネス文の具体的な例文などをご紹介します。
初雪の候の読み方と意味は?
「初雪の候」の読み方は、(はつゆきのこう)と読みます。
時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにするのが一般的ですが、この場合は、漢字の部分を訓読みにしますので、例外的な読み方と言えると思います。
候は、もともと、兆し、兆候などの意味が込められています。
時候の挨拶として使う場合は、時節、気候を表しています。
「〇〇の候」は、「〇〇の季節になりましたが‥」という意味が込められています。
初雪は、文字通り、初雪が降り始めるころのことを指しています。
新年に入ってから、初めて降る雪のことです。
初雪の反対語は、終雪です
初雪の候が使える時期は?
初雪の候を使う具体的な時期は、とても難しいです。
というのは、初めて雪が降ってくる時期が日本各地で、異なっているからです。
ただ、実際に、いつ降ったかということは、関係なく、降りそうなくらい寒くなった時期という意味ですので、一般的には、10月下旬から12月末頃まで使えるということになります。
喪中で、年賀状が出せない時、それを知らせるための手紙の書き出しとしても使えます。
その場合は、遅くとも、12月上旬までに、お知らせのハガキを出すと良いと思います。
初雪の候を使った例文
ここでは、「初雪の候」を使った例文をビジネス・公的な手紙、上司・恩師に送る手紙、友人・知人に送る手紙の三つのシーンに分けて、ご紹介します。
ビジネス・公的な手紙
〔書き出し〕
拝啓 初雪の候、貴社、ますます隆昌のことと、お慶び申し上げます。平素は、格別のご厚情を賜り、心よりお礼申し上げます。
拝啓 初雪の候、貴社、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
〔結び〕
厳しい寒さが続きますが、皆さま、体調をお崩しになりませんように。敬具
本年のご厚情に感謝いたしますとともに、皆様、お元気で新年をお迎えになられますよう、お祈りいたします。敬具
上司・恩師に送る手紙
〔書き出し〕
拝啓 初雪の候、〇〇様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
拝啓 初雪の候、〇〇様には、お元気でお過ごしのことと存じます。
[結び]
ご家族お揃いで、穏やかな新年をお迎えください。かしこ
年の暮れを迎え、ご多忙とは存じますが、ご自愛専一に、お願い申し上げます。かしこ
友人・知人に送る手紙
〔書き出し]
初雪の候、いよいよ、寒さも本格的になってまいりましたが、風邪などひいてませんか?
初雪の候、忘年会シーズンを迎えました。お変わりないですか?
〔結び〕
忘年会も多いこの季節、お酒の飲み過ぎには注意してください。
家族みんなで、穏やかな新年をお迎えください。
さいごに
初雪の候の読み方は、漢字の部分を訓読みにして、(はつゆきのこう)と読みます。
時候の挨拶は、漢字の部分を音読みにするのが一般的です。
ですので、「初雪の候」は、例外的な読み方と言えるのかもしれません。
初雪の候の意味は、文字通り、「初雪の降る頃」を表しています。
候は、天候、気候、季節を表す言葉です。
ですので、「初雪の候」は、「冬になり、初雪の降る季節になりましたが‥」という意味になります。
初雪の候の使える時期は、11月下旬から12月上旬頃までになります。
ということで、あなたも、「初雪の候」を使って、親しい方や友人に、冬の寒さを気遣う手紙を出してみてはいかがでしょうか?
風情があっていいと思いますよ。
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