天体観測

夏の大三角の見つけ方は?七夕との関係や星座に関する神話も紹介!

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夏の夜空に輝く星、夏の大三角はご存知ですか?

明るい東京の空だと星は探しづらいかもしれませんが、少し暗い場所から見上げるといつもより光った星が見れます。

たまには浴衣を着て、星空をゆっくり眺めてみてはいかがでしょうか。

きっと美しい星との出会いが待っています。

 

 

夏の大三角とは?

七夕を象徴する夏の大三角は白鳥座、わし座、こと座の3つの星を結んで描かれる細長く大きな三角形をしたアステリズムです。

アステリズムは星群とも呼ばれていて、天球上で複数の星を連ねた天文集合体のことを指します。

星座との違いは、星座は国際天文学連盟によって領域や所属天体などを公式に定められていますが、アステリズムは基本的に認定を受けていない非公式な天文集合体のことです。

日本で誰が最初に「夏の大三角」と呼んだのかは現時点ではわかっていませんが、

 

七夕との関係

七夕といえば一年に一度織姫と彦星が天の川で会えるという伝説を想って、「晴れますように」と願ったきた人が多いでしょう。

夫婦なのに一年に一度しか会えないなんて切ないですが、とってもロマンチックなお話ですよね。

そんな七夕は実は夏の大三角と深い関係があるのです。

一番輝いていること座が織姫で「ベガ」とも呼ばれています。そしてわし座が彦星で「アルタイル」とも呼ばれます。

この2つの星座に白鳥座の「デネブ」を加えて「夏の大三角」とされています。

夏に東の夜空を見上げると天の川をはさむような形でベガとアルタイルが向かい合っていますが、この姿から織姫と彦星だといわれるようになったのです。

七夕に雨が降ってしまうと天の川の水かさが増して織姫と彦星は会えなくなってしまいます。

一年に一度しかないチャンスなのにそれはあまりにも可哀想だと言って、雨の日に手を差し出したのがデネブだという伝説もあります。

七夕の日くらいはせめて織姫と彦星の願いが叶いますように・・・という想いが込められた素敵な言い伝えですね。

 

 

夏の大三角の見つけ方

夏の大三角が見える方角は真東です。

まずは一番見分けがつくベガを探しましょう。

こと座の特徴は東の空で最も明るく、右下の星を結ぶと平行四辺形になるので見つけやすいかと思います。

こと座が見つかったら三角形となる残り2つの頂点となる明るい星、白鳥座とわし座もすぐに見つかります。

見える時期は北半球では春の早朝から見え始めて、11月頃まで見られます。

日本では夏の間はよく見えますが、七夕は梅雨の時期なので曇や雨の日が多く見えないことが多いです。

梅雨が明けた8月上旬が最も見える時期でしょう。

9月は街の明かりが少なくて条件が良ければ天の川を見ることもできます。

 

 

夏の大三角に関する星座の神話

そもそも織姫と彦星がどうして一年に一度しか会えなくなってしまったのか、どんな伝説があるのか調べてみました。

昔々、織姫は裁縫や織物がとても上手な働き者だったそうです。

一生懸命働く織姫のために、天帝は真面目な牛飼いの青年彦星を引き合わせました。

二人はすぐに恋に落ちて結婚しますが、二人で過ごす時間が楽しすぎて全く仕事をしなくなってしまいました。

そんな暮らしぶりに怒った天帝は二人を引き裂き、離れ離れにします。

悲しみに暮れた二人は泣いてばかりいたので、これからは真面目に仕事をするなら年に一度、7月7日だけ天の川を渡って会うことを許した・・・という風に日本や中国では言い伝えられているみたいです。

 

こと座

こと座は全天21の1等星の1つでありベガとも呼ばれています。

都会など空の条件が良くない場所でも明るいベガは比較的見ることができます。

非常に古い星図ではベガは「鳥」「ハゲタカ」と記載されています。

神話のヘラクレスの12の冒険で6番目の冒険の時に殺された鳥だとされています。

「こと座」と称されるようになってから「カタステリスモイ」が語る神話では、発明の神であるヘルメースがライアーという琴を発明し、アポローンが譲り受けて弾くようになりました。

そしてその琴は息子オルペウスに受け継がれ、やがて有名な音楽家になりました。

その後オルペウスは結婚しましたが、妻は毒ヘビに噛まれてすぐに死んでしまいます。

悲しみに暮れたオルペウスは宴神ハーデースのところへ行き、琴を弾きながら妻を戻してもらえるよう頼みました。

ハーデースはその美しい音色に魅了されそれを承諾したが、帰る途中に決して振り返ってはいけないと言いました。

ですがオルペウスがあと少しというところで少し振り返ってしまい、妻は冥界に連れ戻され永遠にそこにいることになってしまいました。

オルペウスは川に身を投げて死んでしまい、琴はそのまま川を流れていきましたが神ゼウスが拾い、そのまま星座にしました。

 

白鳥座

白鳥座は北天の有名な星座の1つです。この星座は天の川の上に翼を広げ、北から南に向けて飛ぶ形をしています。

日本では夏の代表的な星座の1つですね。

ギリシャ神話では白鳥座に関する異なるいくつかの神話が言い伝えられています。

その中で最も有名なのが、神ゼウスが白鳥に化けた姿だというものです。

ゼウスに追われガチョウに姿を変えて逃げようとした女神ネメシスを捕らえるために、白鳥に化けて油断させたそうです。

その後ネメシスは1つの卵を産み、その卵は女王レーダーの元に届けられてヘレネーが生まれたとされています。

 

わし座

わし座は全天21の1等星の1つであり、アルタイルとも呼ばれています。

わし座の神話では、トロイアの王子ガニュメーデースがあまりにも美しい少年だったため、ゼウスが神の宴の給仕をさせるため変身させた鷲のことだそうです。

そして一緒に天へ向かいました。

もしくはゼウスが変身した鷲だという説もあります。

天上ではガニュメーデースをモチーフとする水瓶座の隣にわし座が位置していて、星図でも水瓶座に飛びかかるように描かれています。

 

 

さいごに

夏の夜空に美しく輝く天の川は沢山の星の集合体でつまり銀河、ということになります。

私たちがイメージするの天の川は帯状の形だと思いますが、実は円盤状の形をしていると言われているんです。

「天の川が円盤?」と思う方もいるかと思いますがそれには地球ならではの理由がありました。

意外ですが、地球そのものも天の川の銀河のうちの一つなんです。

地球を含む太陽系の星は全て天の川の銀河に含まれているので、私たちは実は内側から天の川を見ていたのです。

なので帯状に見えるそうなんです。なんとも不思議なお話ですよね。

実際、織姫と彦星は14.4光年も離れた場所にいるのです。

遠く離れていても今年の七夕は晴れて、二人が無事に会えるといいですね。

 

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