日本には四季があり、季節によって時候の挨拶を使い分けるのがマナーとなっています。
今回ご紹介する「温暖の候」は、文字の通り春に使用される時候の挨拶の1つです。
春と言っても使える時期は決まっているので、使い方には気を付けたいところですね。
意味・読み方・使える時期をまとめましたよ。
手紙を送る相手によって使い分けたい例文についてもご紹介します。
温暖の候の読み方と意味は?
「温暖の候」は、漢字をすべて音読みにして「おんだんのこう」と読みます。
温暖は暖かな様子を表していて、候は天候や気候を意味します。
このため「温暖の候」は、「暖かな春の日が続いていますね」という意味になります。
温暖の候の使える時期は?
「温暖の候」が使える時期は、一般的に4月中旬です。
具体的には4月11日あたりから20日までが中旬と言われていますよ。
寒さが和らいできていよいよ春本番を迎えるようなときですね。
また、地域によっては4月下旬でもこれから春を迎えようとする場所はあります。
手紙を受け取る人のことを考慮して、「温暖の候」を4月下旬で使用する人もいますよ。
気持ちのこもった手紙になるように、送る相手のことを考えて手紙を書きたいですね。
温暖の候を使った例文
「温暖の候」を使った例文です。
4月中旬は春本番を迎え新生活にも慣れ始める頃です。
手紙を使って久しく会っていない恩師や友人の安否を尋ねてみるのもおすすめですよ。
手紙を送る相手に失礼がないように、書き出しと結びは使い分けてくださいね。
ビジネス・公的な手紙
[書き出し]
・拝啓 温暖の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
・拝啓 温暖の候、貴社におかれましては益々ご発展のこととお慶び申し上げます。
・拝啓 温暖の候、〇〇様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
[結び]
・末筆ながら貴社のますますのご繁栄を心より祈念いたします。敬具
・ますますのご活躍をお祈り申し上げます。敬具
・今後とも末永くご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。敬具
上司・恩師に送る手紙
[書き出し]
・拝啓 温暖の候、〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
・謹啓 温暖の候、皆様お変わりなくお過ごしですか。こちらは皆元気に過ごしています。
・拝啓 温暖の候、先生におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
[結び]
・ご多忙とは存じますが、くれぐれもご自愛くださいませ。敬具
・また改めてご挨拶に伺います。より一層のご活躍をお祈りしています。敬白
・また〇〇先生とお会いできる日を楽しみにしております。敬具
友人・知人に送る手紙
[書き出し]
・暖かい春の陽気が続いています。いかがお過ごしですか。
・拝啓 温暖の候、〇〇さんにおかれましてはいかかがお過ごしでしょうか。
・拝啓 温暖の候、皆様お元気でご活躍のことと存じます。
[結び]
・心地よい春を満喫してくださいね。
・新年度を迎えご多忙とは存じますが、くれぐれもお体ご自愛ください。敬具
・末筆ながら、〇〇さんのご多幸を心からお祈り申し上げます。敬具
温暖の候を使う時期の口語調の挨拶
「温暖の候」を使った口語調の挨拶です。
口語調の挨拶の特徴は、柔らかい表現になってより親しみのこもった文章になることです。
「親しい友人に今さら堅苦しい挨拶なんて」と思っている人にもおすすめですよ。
・私の住む町では桜がもう散り始めていますが、そちらはいかがですか。
・新年度がスタートしましたね。新しい生活には慣れましたか。
・気づけば4月も半分が過ぎました。暖かい毎日が続いていますね。
さいごに
「温暖の候」は、漢字をすべて音読みにして「おんだんのこう」と読みます。
意味は、「暖かな春の日が続いていますね」となります。
使える時期は一般的に4月中旬とされていますが、地域によっては4月下旬でも手紙に「温暖の候」を使う人はいます。
春は新生活のスタートを始める人もいれば、新しい事業に携わる人も多くなる季節です。
コロナ禍でなかなか会えないからこそ、SNSではなく手紙を使って連絡をとってみてはいかがでしょうか。
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