手紙を書く時に使う時候の挨拶。
その一つに、夜寒の候があります。
夜寒の候は、その漢字のニュアンスから、なんとなく、夜は寒い、晩秋の頃に使うのかなと思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、使える確かな時期をご存知の方は意外と少ないのかもしれませんね。
使える時期もわからず、読み方も意外と難しかったりしますよね。
今回は、夜寒の候について、読み方や意味、使える時期やビジネス文の具体的な例文などについて、ご紹介します。
夜寒の候の読み方と意味は?
「夜寒の候」の読み方は(よさむのこう)と読みます。
夜寒の候は、よかんのこう、やかんのこうと、読み間違えそうになってしまいますよね。
夜寒の候は、寒いという字をかんと音読みにすると、思いつかないようになるかもしれません。
夜が寒いと覚えたらいいと思います。
夜寒は、夜が寒いからといっても、昼間も寒いということではありません。
昼間は少し肌寒く感じる天候の頃です。
候は、天候や季節を表す言葉です。
「〇〇の候」は、「〇〇の季節になりましたが‥」という意味が込められています。
ですので、夜寒の候は、夜が冷え込む季節になりましたが‥という意味になります。
夜寒の候が使える時期は?
「夜寒の候」の使える具体的な時期は、主に11月になります。
寒いという漢字が入っているから、真冬、つまり、12月から2月頃に、使う時候の挨拶かと勘違いしてしまう方がいるかもしれません。
また、初春の夜の寒い時期に使うと、勘違いして、2月から3月頃ではないかと思ってしまうのも、間違いなのです。
夜寒の候と同じ時期に使える時候の挨拶は、他に、初霜の候や、紅葉の候があります。
どちらも、季節感や、風情がある表現なので、とても良いと思います。
夜寒の候を使った例文
ここでは、「夜寒の候」を使った例文をビジネス・公的な手紙、上司・恩師に送る手紙、友人・知人に送る手紙の三つのシーンに分けて、ご紹介します。
ビジネス・公的な手紙
〔書き出し〕
拝啓 夜寒の候、貴社、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
拝啓 夜寒の候、皆様、ご壮健で、ますます、ご発展のこととお慶び申し上げます。
〔結び〕
時節柄 皆様方のご無事息災を心よりお祈りいたします。
年末に向かい、何かとご多忙のことと存じます。
貴社のさらなるご発展をお祈り申し上げます。
上司・恩師に送る手紙
〔書き出し〕
拝啓 夜寒の候、暮秋と言うに相応しい季節となりました。
〇〇様におかれましては、より一層、ご活躍のことと、お慶び申し上げます。
拝啓 夜寒の候、肌寒さが身にしみる冬隣、お元気でご活躍のことと、拝察申し上げます。
[結び]
向寒の季節ですので、くれぐれも、お体をおいといくださいますようお祈り申し上げます。
木枯らしの季節です。どうか、お健やかにお過ごしになりますよう、お祈り申し上げます。
友人・知人に送る手紙
〔書き出し]
夜寒の候、朝方に冷気が加わるこの頃、お元気でお過ごしですか。
夜寒の候、すっかりご無沙汰しておりますうちに、ひときわ冷えるようになりました。
お風邪などひかれていませんか?
〔結び〕
朝晩寒くなってまいりましたが、お体にお気をつけてお過ごしください。
天候不順の季節ですが、体調を崩されないようにしてください。
さいごに
夜寒の候のは、秋に使える時候の挨拶です。
夜寒の候の読み方は、(よさむのこう)と読みます。
ちょっと難しいですね。
夜寒の意味は、夜が冷え込む季節という意味です。
「候」は、天候気候を表す言葉で、「〜の候」とは、「〜の季節になりましたが‥」という意味になります。
ですので、「夜寒の候」は、「夜が冷え込む季節になりましたが‥」という意味になります。
「夜寒の候」の使える時期は、およそ11月です。
ということで、あなたも、この秋、夜寒の候を使って、親しい方や、友人にお手紙を出してみては、いかがですか?
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